November 2004アーカイブ

1952年、23歳の医学生エルネストと先輩医師のアルベルトは、オンボロバイクでの南米大陸横断を決行します。旅の手段はアルベルトの中古バイク「ポデローサ号」。パーン!という謎の音やバタバタする排気音が不安ではありますが、"強力"という名前に負けない(!?)パワーで南米を疾走します。
ブエノスアイレス→チリ→ペルー→コロンビアへ。さまざまな人々との出会いと別れがあり、鉱山で出会ったある夫婦、ハンセン病施設(ペルーのサン・パブロ)での体験が、若きエルネストを変えていきます。
後にキューバ革命の指導者になり、親しみと尊敬をこめて”チェ・ゲバラ”と呼ばれるようになったエルネスト・ゲバラ・デ・ラ・セルナの青春ロードムービー。

製作総指揮:ロバード・レッドフォード。
監督:ウォルター・サレス
恵比寿ガーデンシネマにて鑑賞。
[公式サイト]

エルネストとアルベルトの旅はコミカルな珍道中タッチで始まります。
無計画という贅沢。「旅をする」目的で旅をする若さ。広大な大地に足跡を残していく愉悦感。誰もが羨ましく思う彼らの姿を追う映像は、知らぬうちにドキュメンタリーの質感を持つようになり、ふたりが見たもの聞いたものをクリアに映し出していきます。人々の多用な生活風景、ラテン・アメリカの貧困と病の現実。2人はもう多くを語らず、その場に「佇む」ことで自らの心情を浮き彫りにしていきます。後半は特に知的で詩的な映像表現でした。
彼(ら)が具体的にどう感じたのかをもっと知るために、是非とも原作を読んでみたいと思います。

エルネストを演じたガエル・ガルシア・ベルナルは、ルックスといい繊細な演技といい非常にすばらしかったのですが、相棒アルベルトを演じたロドリゴ・デ・ラ・セルナ(彼、チェの実の"はとこ"ですって!)の愛嬌たっぷりの笑顔が忘れられません。転倒を繰り返しついに廃車となったポデローサ号。旅の第三の友に別れを告げるアルベルトの目からポロポロと涙が落ちるのを観たとき、「この人が好きだー」と実感しました。
ハンセン病施設。ペルーと南米大陸への愛に満ちた名スピーチをするエルネスト。彼の言葉をじっと聞いているアルベルトの表情には、多くの感情が閉じ込められていたように思います。羨望や失望や敬意。このときアルベルトは、エルネストの人間的な成長を喜びつつ、同時に青春の終わりを痛切に感じていたのかもしれません。
カラカスの空港での別れのシーンにも涙。立ち去るエルネスト呼び止めた彼の、あのオチャラケぶり。いいやつだゼーアルベルト。(どして前かがみなの?)


それにしても、実際のチェ・ゲバラってジョージ・クルーニーにそっくり!
若いときではなく革命家になった頃ね。
もし「チェ・その後」が映画化されるなら、配役はもう決まったようなものです(強引)。

(2004.11.28)

関連記事
「モーターサイクル・ダイアリーズ サントラ」
「トラヴェリング・ウィズ・ゲバラ」

040:映画に出てきた乗り物で、是非一度乗ってみたい乗り物は?
そりゃ、もう、デロリアンですーー。 この目で見てみたい、1960年代〜70年代のミュージックシーン。


これは誰も知らないだろう〜、というとっておきの一本ってあります?
「桃太郎 海の神兵」1945年のアニメです。 時代が時代なので、桃太郎が活躍する設定が日本海軍落下傘部隊ってことになってしまっています。それはそれとして、ディズニーアニメにもひけをとらないクオリティの高さにはド肝を抜かれます。手塚治虫先生も絶賛だったとか。

[コロンビア:海の神兵]

038:神様が、一人だけ映画人を生き返らせてやろう!と言ったら誰を生き返らせる?
うわー、すっげーむずかしい。 uni.さんと同じく(え?)、その権利、保留にしときたいんですけど。 「世界の北野」のために使いたい。
037:カメオ出演で印象に残っている俳優(女優)さんは?
伊丹十三監督「お葬式」。 郵便配達屋さんとして登場した井上陽水さん。 8ミリのモノクロだったんですが(違ってたらすみません)、 その映像がすごーく良かったんですー。
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036:俳優(女優)を呼んでディナーパーティーを開催。4人呼ぶとしたら?
1)キーファー・サザーランド 2)ジョン・キューザック 3)サム・ロックウェル 4)ジェームズ・フランコ

あたりがいいです。が、この4人を一度に呼んでしまうと集中できなくなっちゃうので(なにに?)…
1)キーファー・サザーランド(※上記4名入れ替え制)
2)ビリー・クリスタル(楽しい司会をお願い)
3)スティーブ・ブシェミ(ジャッキー姐さん*でお願い)
4)アダム・サンドラー(ネタやってお願い)

*ジャッキー姐さんとは、「サムバディ・トゥ・ラブ」でブシェミが演じた、おカマのおねえさんです。ものすごく奇麗だったりします。

035:そりゃないだろう、アカデミーと思った賞は何?(できれば受賞年もいれてほしいナ)
そりゃないだろう…というほどでもないんですが、1997年は「タイタニック」の年。作品賞も監督賞も「タイタニック」がゲットしましたが、対抗馬は「L.A.コンフィデンシャル」でした(ワタシ的に)。作品賞はいいけど、監督賞はカーティス・ハンソンにいって欲しかった。

L.A.コンフィデンシャル
034:初めて観た時からしばらくして、もう一度観たら、ずいぶん感想が違っていたっていう作品あります?(良くも悪くも)
ダメだわ、やっぱり浮かばない。 ウディ・アレンの「影と霧」。 え、マルコヴィッチってミアのダンナ役だったっけ? (そこまで忘れるとは…自分にびっくり)

ああ、もっとちゃんとした記事が書きたい。

033:映画の編集ミス発見!なんてことある?(どの映画のどのシーン?)
お、お、思い浮かばない…。 というか、編集ミスなのか、意図的なのか、判断できません。

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□COMMENTS

ありますよ〜!
「ET」でラストあたり、舞い上がる宇宙船を見送るエリオット一家。座り込んでたママが立ち上がるシーンが2回あります。当時「ET」大好きで、映画館に10回くらい見に行きました。5回目くらいに気が付いて、周りに話したけど誰もわかってくれませんでした。
「20周年アニバーサリー版」(って呼ぶの?)では多分修正されてるだろうな。
Posted by さちえ at November 11, 2004 23:26


結構ツッコミ屋なので、気づくことは多いんだけど、すぐ忘れてしまうので・・・(爆)
最近うちのblogの「霊視」のところでその話が出たので、url入れておきます。あるんですよ、「霊視」に。
24S3のラスト直前のジャックとキムのシーンでも、カメラが切り替わるとジャックの手の位置が違うところがあります。
「エボリューション」のオープニング、カメラが切り替わると、ショーン・ウイリアム・スコットの服が替わってるっていうのがあります。これは監督さんもわかってたようで、コメンタリで言ってました。
Posted by Kate at November 12, 2004 19:14


さちえさん
へ〜〜「ET」でそんなことが…。
ふむ、修正されてない古いビデオを観ればチェックできるんですね。

kateさん
え、「霊視」にも?!おっといけないわ、kateさんちにお邪魔しなくちゃ。
「エボリューション」にも。
やっぱり何度も観てるだけありますね〜(納得)
一度じゃ気がつかないもの。。。
(いや、何度観ても気がつかない私)
Posted by うなぎ at November 15, 2004 12:59


私もKateさんと同じく「霊視」。
うう〜ん、あとは思い浮かびませんん。
Posted by 恭太郎 at November 15, 2004 22:04


以前、そんなシーンをいくつか紹介している番組を観たような気がしますが、それすらもすっかり忘れてしまいました。記憶力がない上に、注意力散漫。。。思い浮かびませんんんんっ。
Posted by kobazou at November 21, 2004 14:14


kobazouさん、その番組、私も覚えてるー。
といって、詳しくは全然思い出せないんですが。。。
しかし、何日たっても思い浮かばない(笑)
記憶力のいい人って素晴らしいですねー。羨望。
Posted by うなぎ at November 24, 2004 01:40

032:あの作品の、こんなところに気がついた!という発見はありますか?(独りよがりでもオッケ)
今のワタシの疲れた頭では、ナンにも思い浮かびません。う〜ん。

最も記憶に新しいとこで。
「血と骨」:俊平が済州島から船で大阪に到着する冒頭のシーンは、「ゴッドファーザーU」へのオマージュだー。
こんな感じで許して…。

血と骨

| 映画 | コメント(5)

1923年、故郷済州島から大阪に渡った金俊平は、その徹底した暴力性と巨大な体格で極道からも恐れられていた。商才のあった俊平は蒲鉾工場を繁栄させるが、身内に暴力をふるい、次第に強欲な高利貸しとなっていく。凶暴さと身勝手さと金銭欲と色欲で、身内を他人を傷つけながら昭和を疾走した「怪物」金俊平の生涯。

『血は母より、骨は父より受け継ぐ』というコピーから想像するに、俊平の息子・正雄の視点で語られるこの映画は、正雄の内的な闘いが主軸になっているものと思っておりました。父(と母)を描くことによって逆に映しだされる「正雄自身」が、どのような姿を見せていくのか、と。しかし、それはあまり明確な形を現わしません。正雄のモノローグも意外に淡々としています。映画は、主として俊平の「怪物」ぶりに焦点を合わせ、とことん彼の狂気を押し出していきます。
以下ネタバレです。

031:恋人と見たくないなーと思う映画は?

その"恋人"が映画好きだったら何観てもかまわないんですが、それでもコレだけはやめときたい。映画自体は観る価値があります。

「極私的エロス・恋歌1974」は、もっと危険。

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